SaPID+ Bootcamp 2018 Report
2018.2.17~18にマホロバマインズ三浦で開催したSaPID+ Bootcamp2018が開催されました。その様子をレポートします。
第3回となるSaPID+ Bootcamp2018も神奈川県三浦海岸のマホロバ・マインズ三浦で開催しました。昨年同様三浦海岸周辺では「桜祭り」が開催されていました。
<写真1>
駅の看板までが桜模様です!
<写真2>
多くの人が、さくらとお祭りを楽しんでいました。
露店で三浦大根やマグロ、さくらのお菓子などが売られていました。
<写真3>
天気もよいので浜辺に。気持ちのよい海岸線が続いていました。
SaPID+ Bootcampがいよいよ開始です。
講師とファシリテーター役としての参加者でアドバイスしながら、参加者のみなさんの困りごとを構造化し、解決のポイントを見つけるということをこの2日間でやっていただきます。このBootcampでは、SaPID実践を支援するSaPIDファシリテーター育成の場も提供しています。
まずは、講師・安達さんから、SaPIDの考え方や、今回初公開のSaPID3.0についても説明がありました。
説明後、さっそくワークの開始です。今回のテーマは、「各自の役割・仕事(業務)に対する問題点を構造化して、自らのパフォーマンス向上に有効な改善策を検討する」です。自らの役割で提供している価値、それを評価する指標など、今回の分析の指標となる情報を挙げてもらった後、各自の役割・仕事(業務)に関する事で、困っている事を付箋に書き出してもらいました。
自ら感じている困り事や出来事をそのまま書き出す、挙げてもらうことがポイントです。
※写真の付箋情報は受講者さんの大事な情報ですので読み取れないように加工してあります。
<写真4>
今回は、組込み系技術者、品質管理部門の方、品質保証担当者、テストリーダ、テスト担当者、などの職種の方たち8名とファシリテーター役として1名に受講いただきました。 このBootcampは、講師からのフィードバックが行き渡らないことがないように、受講者数を限定しており、SaPID+実践を支援するSaPIDファシリテーター育成の場も提供しています。
<写真5>
今回はリゾートホテルの会議室での開催です!
天気もよく、ベランダから見える海辺の景色がとても気持ちよいです。
<写真6>
いよいよ、ワーク開始です!みなさん真剣に困りごとを洗い出しています。
<写真7>
困りごとを付箋に挙げたら、次はその内容を隣の人に見てもらい、疑問に思った事を質問してもらいます。ここで、相手に伝わらない付箋の内容を書き直したり、具体化することでその付箋に隠された本当の問題を明確にします。また、事実に基づかない付箋が紛れ込んでいた場合は、取り除くといった、付箋の要素精査を行います。
ここのステップをうまくやると、以降のステップがとても楽になるそうです。ここは時間をかけてじっくりやりました。みなさん悩みながらも、がんばっていました。私もそうですが、みなさんここが1番難しいと感じるステップです。
夕食の時間が近づいてきたので、今日はいったんここまででストップ。
でも、食事と温泉入った後の夜会用のネタを私が持ってきました。
まだまだキャンプは続きます。どんな結果になるか楽しみです!!
<写真8>
夕食はバイキングです。それぞれ好きなものを取ってきてお腹いっぱい食べました!もちろん、マグロもありました。
私が用意した、「システム設計とレビューに関する問題構造図」を広げて、それをみんなにリモデリングしてもらいました。
私が作った構造図の至らないところを見つけて直すということをした結果、本日行ったご自身の成果物における改善点など、たくさんの気付きを得ていただいたようです!大成功です(^_^)v
<写真9>
右は、私が用意したイケてない問題構造図。左は、みなさんに正しい時系列になるように再分類し、書き方としてふさわしくない付箋を洗い出してもらったところ。
<写真10>
自分でSaPIDを実践した結果を持ってきてくれた方もいました!他の人の実践事例を見るのは参考になります。
ちょうど、朝日が昇る時間に目が覚めました!素敵な朝焼けです。
<写真11>
ベランダから見た朝日が昇る様子。真っ赤できれいでした。
朝ごはん食べて、いよいよ2日目のワークがスタートです。
昨日の続きで、要素精査した付箋を、時系列に並べ替え、「原因」と「結果」の因果関係となっている付箋を矢印でつなげていきます。もちろん、昨日の夜会の結果を踏まえて、付箋を修正している方もいました。
ここでのポイントは、矢印がなるべく複雑にならないようにまとめることです。
<写真12>
昨日の続きとなる、STEP3からワーク開始です。
<写真13>
矢印がうまくつながらず、やり直している方も。でも、失敗したからこそより深く理解できることもあるので、気にする必要はありません!
ここで、お昼休憩です。三浦海岸といえばマグロ!お昼は海鮮丼です(^^)頭をリフレッシュするために、お昼休憩は長めにとって、みんなで海に行きました。天気が良くて暖かかったです。
<写真14>
今回は、新館1Fのレストランで海鮮丼をいただきました。
<写真15>
海は穏やかで、たくさんの人が散歩していました。
気分転換が出来たところで、午後のワーク開始です。
構造化した問題から、「目標」と、「改善する要因」を決めます。いきなり大きな目標を立てても実現が難しいですが、あまりすぐに解決できる目標を立てても意味がありません。
ここでのポイントは、手が届きそうで届かないあたりの目標を決めることです。
そこまでできたら、さらに、「改善する要因」の具体的な手段を決めます。
<写真16-17>
たくさん出てきた要素の中から、今回改善するポイントを探します。要素が大きい場合は、さらに細かく分解することもあります。
いろいろとつまずきながらも、たくさんの相互対話を通じて全員がSTEP6まで完遂することができました。最後に、今回のBootCampのMVPを選び、恒例のカレー味ラムネを贈呈しました!!そして、全員「終了証」を受け取って今回のBootCampは終了となりました。
みなさん、お疲れ様でした!講師も皆さんから学ばせていただきました。ありがとうございました!
<写真18>
赤色●シールは、改善目的となる要素、青色●シールは改善対象とした要素です。
<写真19>
MVPに選ばれた方が、ベランダでカレーラムネを飲んでいます。
<写真20>
「修了証」の見本です。
■受講者アンケートの結果
参考までに、受講者のみなさんが終了直後に書いてくれたアンケート結果を(氏名以外をすべて)掲載します。
・95点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
とても有意義な時間でした。「テーマであった自分の業務に向き合い、問題点の洗い出し、改善方法策定を行うことができた」+「SaPIDを実践で行うことで、つまずきやすい点(具体化・対策型)を把握、修正方法の認知ができた」と一石二鳥でした。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
「文章表現の原則・禁則」の不足型、対策型、疑問型が『なぜダメなのかのの説明を詳細に伝えた方が良い』かもです。「不足していることで発生している出来事を明確にする」というアクションを知ることはできるが、なぜ不足型だとまずいのか、受講者がはっきり言語で認識しにくいため、時間がたつと薄れてしまいそう。
<受講推奨の言葉>
もし、自分の業務で悩んでいて、かつ、チームでの悩み事がある方は本を読んで参加する事を激推します!
・90点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
問題構造の作り方がわかった。気づかず対策方になりやすい。実際に作ると難しいので、練習したい。ファシリテートする際に、ピュアな気持ちで聞かないといけないことがわかった。
改善目標を作るまで(実現可能な目標に落としこむまで)がSaPIDの体系と分かってよかった。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
1~2時間程度の勉強会。強化、ブラッシュアップ。
<受講推奨の言葉>
問題分析したくなる。
・95点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
むずかしかった。自分の思いこみをはずすのが大変だった。
チーム全員でSaPIDをやりたいと思っているが、自分でもっと実践する必要があると感じた。
今回行っていただいた内容を1人で行うのはムリだと思うので、Boot Campに参加して体験できてよかった。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
なし
・80点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
プロジェクトリーダーをしながら、SaPIDファシリテーターっぽいことをしてたとき、しめきりを意識して決定を急ぐあまり、プロジェクトメンバーの自律心をうばっていたことに気づきました。
気づきを与えることの難しさに改めて頭をかかえました。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
職場に長年解決されない問題があるかたは、その問題がなぜ解決されないのかを構造的に理解できるので、一度参加されてみてはいかがでしょうか。
・96点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
・書籍を読んでいたときに先入観で無意識に原因分析結果として問題構造図を見ていたが、それが誤解だと分かった。
・夜の部で対策型のカードの見分け方を実感もって学ぶことができた。
・現状に問題がなくても、もやっとした不安感・リスクを図化できることが分かった(但し、実践までは時間が足りなかった)。
・前項の気付きは一緒に受講していた方の自律的なアドバイスによって気付けた。自分では終わったものと思っていたし、ファシリの方からも特にご指摘がなかったので、そのまま終わっていた可能性があった。
楽しく、疲れました。集中すると時間の流れが速く、あっという間でした。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
・無意識にクセ付いているなぜなぜ分析の思考を意識下に置いて、それとは別にSaPIDの考え方を実践できます。指摘してくださる方がそばにいないと気付けないと思いますので、受講をオススメします。
・95点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
内容は100点だったと思います。-5点は、STEP1の問題洗い出しでできたと思うのが、早く、STEP3で失敗していたことがわかり時間がかかったことです。
一度やったことがあるからという、慢心だったと反省しています。訓練が必要と身にしみたので、今度、白々精進します。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
東海地区での開催もご検討いただければと思います。
<受講推奨の言葉>
今のチーム全員で実施してみたいです。可能なら相談させてください。
とても勉強になりました。ありがとうございました。
・100点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
SaPID+を通じて、一見すると関係がないと思っていた2つの業務がつながり、その関係性が起因する問題を見つけたのは学びになった。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
書籍を読むだけでは実感できなかった、作成途中の勘所を多く学ぶことができました!
・80点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
なれないテーマを取り上げたため、問題構造図が完成しなかった。減点はそのため。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
スライド16のMODE0~5の説明があるとよい。
講義の時間がもう少しあるとよいかも。
<受講推奨の言葉>
本では学べない内容なので、SaPIDを身に付けたい人は受講すべきだと思います。
・100点
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
ファシリテートは、SaPIDをさらに理解できる機会でした。
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
またAgile RCAとのコラボもできると良い(前とはかなり変わる)
何回も受けられるよう、フォローアップ枠を安く設けると良いかも。Mode0バージョンもしてほしい。
<受講推奨の言葉>
改善を考えていくなら一度は受けるべきワークショップです。
■最後に
SaPID+ Bootcamp2018のレポートは以上です。
SaPID+ Bootcampは受講者と運営する側が相互に学習しながら一体となる「相互対話・相互理解の場」です。
また次回も開催しますので、興味があれば参加をご検討ください。