自律・自己組織化を促進する価値共創プログラム
Systems analysis / Systems approach based Process Improvement methoD
SaPIDは、当事者自らがシステム思考を活用して対象のメカニズムをシステムとして構造的に捉え、最も効果的で現実的な箇所、あるいは新しい価値創出に有効な施策・対策をうち、成果をあげていくための手法です。
特定の個人が実践することも可能ですが、チームや関係者、組織のメンバーが参画し、デザイン思考を併用して一緒に成長する、そして新しい価値を共創する方法を併せ持つのがSaPIDの特徴です。
システム思考
SaPIDは、対象をシステムとして見る「システム思考」に基づくシステムズアプローチをベースとした手法です。
システムとは、複数の要素(機能)が連携・作用してある目的を達成しようとする仕組みと定義されています。
よって、システムズアプローチとは、対象をシステムとみなして目的や機能、それらのつながりを解き明かすアプローチを指します。つまり、システム思考は目的指向であると言えるのです。
SaPIDでは、このアプローチにより現状を見える化。全体俯瞰と個別詳細の両面で内容を理解し、何をゴールにするのか、どのようにしてゴールを目指すのかを明確化して実践することで欲しい成果を獲得します。
デザイン思考
SaPIDは、デザイン思考を併用してシステムズアプローチを実践。より高い価値を実現し、チーム・組織として成長します。
デザイン思考とは、
5MODE:共感・問題定義・創造・プロトタイプ・テスト
そして
4Mindset:人間中心・協力的・楽観的・実験的
により、課題や問題をみんなで議論し、模索し、小さく試しながら解決し、価値あるコトやモノを創ることです。
IT関連業務は、複雑で規模が大きく、変化が激しいのが特徴です。一人でできることは限られています。さまざまな特徴や経験を持つ関係者が協力し、チームの目的達成のためにそれぞれのノウハウを統合してゴールに向かいます。
チームや組織の各メンバーは、同じ対象をそれぞれの立ち位置から異なる見方で、見えるところ(一部分)だけを見ています。そして人間は「その人が見たいように見ている」と言われています。
その結果、対象が持つ意味や判断、必要なアプローチ方法、対策実施への動機づけ等が人によりばらついて意見が対立したり、調整が面倒になり思考停止してしまう等、チームや組織の運営が思うようにいかなくなります。
それに加えて、顧客や権力を振りかざしたい偉い人、強力なリーダが言ったこと、業界標準や社内ルールで決められていることに依存し、思考停止してしまい、言われたことだけに反応する受身なメンバー、パフォーマンスが上がらないチーム、指示・命令を中心としたトップダウン偏重の運営などにより、やらされ感満載の元気のない要員、チーム、組織が未だに多いのが実態だと思います。
そのままでは、価値あるコトや有効なシステムを構築したり、提供することができないばかりか、成果は個人の努力のみに依存し、個人、チーム、組織としての成長は期待できません。
SaPIDは、システム思考×デザイン思考、そして認知行動療法/行動変容のノウハウを駆使して、
・関係者が持つ個別の暗黙知を共有し、形式知に変換する。
・現在状況や未来像を構造的に見える化し、共有する。
・欲しい結果やあるべき姿の実現のために最も現実的かつ効果的な要素を特定し、協調的に解決する。
・これらの継続的な活動を通じて、関係者の相互理解を促進し、協調的かつ自律的活動を実現する。
プログラムです。
リーダー層は指示・命令から支援へ、メンバーは依存から自律へ/個人プレーからチームプレーへ、自律運営するメンバー、チーム、組織を共創する/共に成長するアプローチとなっています。
SaPIDには、さまざまな用途での活用実績があります。
以下に事例を示します。
・事例1:チーム/チームパフォーマンス変革
会話も少なく黙々と担当作業だけをこなし、頻発する問題に翻弄されていたチームが、
ふりかえり導入を起点とした価値観・行動変容アプローチによりパフォーマンスが向上。
・事例2:パーソナルブランディング
それぞれの要員の特徴を本人自らが把握し、自分の特徴を活かした仕事・役割のあり方を明確化。
さらに自らの特徴をブランド化して周囲に貢献する要員に自己変革してもらいます。
・事例3:レビューパフォーマンス改善
メンバーのふりかえり結果から現状のレビュー運営と結果を見える化。
ピンポイントでボトルネックを打ち抜く施策を適用してレビューパフォーマンスを向上。
・事例4:チームメンバーの問題意識から始めるテストプロセス改善
チームのふりかえり結果を活用し、第三者アセスメントなしで自らプロセス改善を実践。
(TPI NEXTのプロセス・プラクティスを”改善手段検討時”にのみ活用)
・事例5:未来予想型リスクマネジメント実践
チームメンバーによる現状俯瞰によりプロジェクトの未来予想を見える化。
効果的かつ現実的な対策立案と実施によりチーム全員でリスクをマネジメントする。
・事例6:社員全員参画による組織変革~経営計画立案と実践
従来のトップダウン偏重型の経営計画立案から社員参画型へ変革。
500名を超える社員が参画して現状分析+なりたい組織像を共創し、実現のための経営計画(3か年)を立案&実践。
・事例7:ロスコンプロジェクト要因分析&サマリ分析による組織学習実践
複数のロストコントロールプロジェクトをふりかえり結果からトラブルモデル化。
共通要因抽出→モデル化により、組織共通リスク要因を特定し、以降のプロジェクトリスク対策に活用。
・事例8:新システム化プロジェクトにおける未来(コト)デザイン
既存システムの刷新プロジェクトにて、既存運営の価値を見える化し、新たな運営価値(コト)をデザイン。
その結果を新システム要求仕様へINPUTすることで、コト実現を目指すシステム(モノ)づくりを目指す。
SaPIDの基本的な進め方を表したのがProcess Modelです。
STAGE0:現状のビジョン共有→STAGE1:現状把握→STAGE
0:新たなビジョン策定→STAGE2:未来設計→STAGE3:未来実装の流れで進めますが、大海原への航海と同様に進行過程で得られた情報や状況の変化に応じて、必要な見直しをどんどん行いながらゴールを目指します。
要員、チーム、組織がどのような状態、レベルであっても、この進め方は普遍的です。
このModelでは、真ん中から左がAs-is(現状)、右がTo-be(なりたい姿)を意味しています。
SaPID Process Model
Output Modelでは、SaPIDの基本STEPで作成される典型的な成果物を表します。(STAGE1/MODE0/STAGE2が対象です)
SaPIDでは、現状(As-is)とあるべき姿(To-be)の両面で同じ観点で現状分析と未来デザインを行います。As-isとTo-beの境界線を中心に同じ意味を持つOutputが左右対称に配置されるためMirror Modelとも呼んでいます。
Process ,Practice(行動)だけを変えるのではなく、Vision ,Mission ,Conceptレベルで個人・チーム・組織の相応しい価値観を創出し、それをProcess ,Practiceとして実践するところまでをSCOPEとしているのがSaPIDの特徴です。
SaPID Output Model(Mirror Model)
Tool Modelでは、個人・チーム・組織の状態「自分を知る」→「自分を活かす」→「自らの使命に従う」に応じて各種ツールを使い分けることを表しています。
SaPIDでは、ミッション-ビジョン-ビジネス-業務-プロジェクト-プロセス-プロダクト、および、要員(個人)・チーム・組織、さらに、彼らの状態:依存~自律、これらのどの領域でも対応できるように、さまざまなツールを駆使してアプローチします。
SaPID Tool Model
SaPIDの全体像を示したのがOverall Modelです。
このモデルは、チームや組織の成長の過程を示しています。
これにより、それぞれの要員、チーム、組織の現在状態に応じた身の丈に合う継続的な成長を目指す取り組みをデザインし、実践することが可能になります。
SaPID1.0として書籍「ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門」で表したのがMODE3是正処置実践部分。
その実践ができるようになるまでの道筋としてSaPID+で示したMODE1→MODE2。
さらにSaPID2.0でビジネス価値共有→向上→創出の流れを明確化したMODE0と未来予測によるリスクマネジメント実践をも包含したMODE4→MODE5という構成になっています。
SaPID Overall Model
参画・試行・ふりかえり・発見・思考・対話/傾聴・相互理解・俯瞰&個別詳細・目的指向・価値観・自分事・実験・体験・協調・共創・自律・段階的成長・人間中心
SaPIDが目指すのは、当事者自らが(最終的には仲間と共に)解決すべき課題や問題点を特定し、現実的に解決、改善、そして革新を実現しながらより価値が高いコトを実現させること。
つまり、段階的・継続的に学習して成長し、関係者を、そして自らをより幸せにする
自律運営へのゴールを目指す
ことです。
誰かにやらせる、やらされるのではなく、当事者自ら、チーム・組織の意思、思考、行動で、より価値のあるコトを実現し続ける。自律的に運営を進めることを志向する。スキルを向上させるだけではなく、併せて人間としても成長することを目指すのがSaPIDの特徴です。
※一般的な”自律”の意味は、「自分で立てた規範に従って、自分の事は自分でやって行くこと。」となっています。
SaPIDではこの意味をさらに拡張して、「社会的にも役立つ自らの規範に基づき、関係者や周囲、組織と協調・連携しながら自分(たち)の事を自分(たち)でやっていくこと。」と捉えています。
自分さえよければ、と周囲や組織、社会に迷惑をかけながら前進するような”自分勝手”ではなく、自らの特性を活かして周囲や組織、社会に貢献し、周囲も自分もうれしくなる、幸せになる”自律”を目指す意味でそのように捉えています。
コンセプトとは、対象全体につらぬかれた骨格となる発想や観点を指します。
自らが変化の起点になる。
自らを変える・律することによって結果を出し、成果を上げる。
その結果周囲が変わる。
これがSaPIDを構築する際に最も重視した”原点”であり、基本となるシナリオです。
よいことも、わるいことも、自分の身に起こる結果や状況は「自らを映し出す鏡」と捉える。
もし現時点でよくない状況、思わしくない状態だとしたら、それは自分が作り出していること。
だから自らが変わることで状況や結果を変えることができる。
自らを律し、自分事としてたゆまず取り組めば必ず実現できる。
ではどうしたら”自分事”として取り組むことができるのか。。。と試行錯誤し、その実現を促すアプローチや手法を体系化したものがSaPIDです。
ポリシーとは、物事を行うときの方針や原則を指します。
【1】三方よし(顧客&会社&現場三方よし/QCD三方よし)
”三方よし”とは、「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」~売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるという、近江商人が永続するビジネスを実現するために実践していた経営哲学の一つです。
SaPIDでは、対象により「顧客」「会社」「現場」すべてよし、「製品品質(Q)」「コスト(C)」「納期・期間(D)」すべてよしとなるポイントを見つけて適切な手段を打つことを大事な基本方針の一つとしています。
関係者すべての人たちがうれしくなるために本当に必要なことは、安易なその場しのぎのトレードオフではなく、すべての特性をよくする第三の解を見出し、実現することです。そのために継続的な能力向上を実践しながらモノゴトを進めるのがSaPIDです。
【2】価値の継続的な向上
顧客・組織・現場=関係者がみんなで”よし”となるためにビジネスやサービスなど提供する価値を高め続ける。
その実現のために、自らの活動の価値を高め続ける。
これら継続的な実践がSaPIDで重視していることです。
流行の手法の適用や個別改善、プロセス改善は、その一手段であって目的ではありません。
【3】人が中心になる/共創
何をやるにも結局それを実践するのは人間です。機械ではありません。
人間は、モノゴトを徐々に習得する。やりそこなったり間違うこともある。
何を大事にしているかは人によって異なる。得手不得手がある。
認められれば前向きになりやすく、心が通わなければ後ろ向きにもなる。。。など人間が持つ特性に適切なアプローチが必要です。
例えばソフトウェア工学的な取り組みを行う場合、それをどのように感じるか、どのように実践に結びつけるのが良いのかは、実際にそれに取り組むメンバーやチームの特性や背景を考慮しなければなりません。
それを実現させるために、SaPIDでは”人間の行動特性”を考慮したアプローチを随所に採用しています。
そして、人間一人でできることは限られています。より高い価値を実現させるには、人が集まって一緒に価値あるゴールに向かう必要がある。チームや組織に存在する関係者全員が参画して、相互に理解し、それぞれの特徴や得手・不得手を融合して同じ目的を一緒によりよく達成することが重要になります。それが「共創」です。
<シャープ伝説のエンジニア 故佐々木正氏の言葉>
「いいかい、君たち。分からなければ聞けばいい。持っていないなら借りればいい。逆に聞かれたら教えるべきだし、持っているものは与えるべきだ。人間、一人でできることなどたかが知れている。技術の世界はみんなで共に創る『共創』が肝心だ。」
SaPIDは公開当初から段階的にその内容を更新しています。
ここではSaPIDの多方面への発展と更新履歴を掲載します。
2024.2.13 ODC分析との連携
日科技連にて無料セミナー「ODC分析x SaPIDにより的確で実効性のある開発改善策策定・実行を目指す」を実施しました。
https://www.juse.or.jp/src/seminar/detail/page/20240213?ml0111sqip
2021.12.9・15・21 SaPID→RDRA→テスト仕様化への連携
現状分析→価値開発→仕様化&テスト設計の展開事例解説(3回シリーズ)を開催しました。
ソフトウェアテストシンポジウム(JaSST)2021東京 チュートリアル1で実施した内容を詳細解説しました。
参考:JaSST21東京チュートリアル1:http://www.jasst.jp/symposium/jasst21tokyo/details.html#F3
第1回:12/9(木)課題認識→必要最低限度のAs-is可視化(SaPID-RDRA As-is分析)
https://sapidcasestudy.connpass.com/event/229458/
https://onl.tw/puc2GkR(SaPIDによるAsIs業務・事業現状分析)
https://www.slideshare.net/zenjikanzaki/as-is-250814079(RDRAによるAsIsシステム現状分析)
第2回:12/15(水)As-is課題特定(SaPID As-is分析)→価値開発(SaPID To-be開発+RDRA To-be要件定義)
https://sapidcasestudy.connpass.com/event/229689/
https://onl.tw/gq9b9P3(SaPIDによるToBe業務・事業開発~価値設計)
https://www.slideshare.net/zenjikanzaki/to-be-250846832(RDRAによるToBeシステム要件の組立て)
第3回:12/21(火)仕様化・テスト設計
https://sapidcasestudy.connpass.com/event/229694/
https://www.slideshare.net/NoriyukiMizuno/ss-250880711(仕様・テスト設計編)
★2021.8.19 Ltech#19 QA Talk Night~LIFULL HOME'Sを支える品質保証の取り組み~で
「SaPID を導入するまでとそれから」の発表がありました。
https://lifull.connpass.com/event/221304/
https://www.slideshare.net/next_developer/sapid-249995479/next_developer/sapid-249995479
【参考】SaPID実践者によるBlog記事
ソフトウェアプロセス改善手法 SaPID 導入の壁と工夫
★2021.4.1 SaPID Ver4.0(SaPID4.0)
自律・自己組織化を促進する価値共創プログラムとしてリリース。
対象領域のAs-is→To-beを利害関係者価値分析←→事象連鎖分析←→要約&対応方針(ミラーモデル)により明らかにする/その過程を関係者が協調して進める[価値共創プログラム]として再整理した。
★2018.3.15 SaPID Ver3.0(SaPID3.0)
自らの問題意識から始める自律運営組織構築・変革のための共創プログラムとしてリリース。
SaPID2.0とSaPID+を統合し、その後の実践内容を反映してSaPID3.0とした。
(1) SaPID=”Systems analysis/Systems approach based Process Improvement methoD”とした
※Software(に限定していた表現を、業界問わず活用できる手法として実践しているため)を削除
(2)「自律型プロセス改善実践手法」から「自律運営組織構築・変革のための共創プログラム」へ
→ポリシー4「人が中心となる」に「共創」を追加
(3) 価値観変容/共創プログラム(Value change/Co-Creation Program)の全体像とツール群を追加
→このことにより、従来のモデル図をProcess Modelとした
(4)Process ModelのMODE 0を「ビジネス価値向上~新ビジネス創出実践」に変更
★2016.1.12 SaPID+
価値観・行動変容/問題モデリングアプローチ”による自律運営チーム構築・変革手法としてリリース。
自律運営段階としてMODE1~5を採用。
MODE1:チーム個別問題発見・解決実践
MODE2:チーム個別改善実践
MODE3:是正処置実践
MODE4:予防処置実践
MODE5:プロセス改善を含めたチームリスクマネジメント実践
★2016.1.7 SaPID Ver2.0(SaPID2.0)
自律型プロセス改善実践手法としてリリース
STEP0-1:ビジネスゴール・現在状況共有 にBusiness Model Canvas / Value Proposition Canvas等を追加
モデルベース改善アプローチにPlug-in Optionを追加~テストプロセスモデル/レビュープロセスモデルの活用
★2015.10 自律に基づく改善手法として国際標準(技術文書)化:ISO/IEC TR 29110-3-4
SaPIDがベースとなってSPINA3CHが生まれ、それがさらにJTC1/SC7/WG24~小規模組織(VSE:Very Small Entities)向けソフトウェアプロセス(プロファイル)国際標準化活動(ISO/IEC29110's)に取り入れられ、2015.10にISO/IEC TR 29110-3-4:2015(国際標準技術報告書(Technical Report)として制定されました。
ISO/IEC TR 29110-3-4:2015
Systems and software engineering -- Lifecycle profiles for Very Small Entities (VSEs)
-- Part 3-4: Autonomy-based improvement method (自律に基づく手法)
https://www.iso.org/obp/ui/#iso:std:iso-iec:tr:29110:-3-4:ed-1:v1:en
★2014.3.22 書籍「ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門」を発刊
日科技連出版社より書籍を発刊。
★2013.3.26 当事者の問題意識に基づくプロセス改善手法「SPINA3CH自律改善メソッド」の改訂
https://www.ipa.go.jp/sec/softwareengineering/reports/20130326_3.html
当初リリース以降、ソフトウェア開発現場での実証実験結果を踏まえて改良検討を行い、改訂を行いました。
★2013.3.15 SEC BOOKS プロセス改善ナビゲーションガイド~自律改善編~
https://www.ipa.go.jp/sec/publish/tn12-007.html
SaPIDとSPEAK-IPAのハイブリッドアプローチSPINA3CHの解説書です。
実際にプロセス改善を進める際に活用する各種ワークシートやガイダンス資料などが詰まった一冊。
PDFでも無償公開されています
★2013.7.19 SaPID Ver1.0(SaPID1.0)
主に2009年~2011年頃の実践内容を書籍化することになり、ソフトウェアプロセス改善手法SaPIDとして商標登録。
(出願日は2012.11.9/SaPIDは株式会社HBAの日本における登録商標)
SaPID3.0で示したProcess Modelでは、STAGE0とMode3是正処置実践が対象。
2014.3発刊「ソフトウェアプロセス改善手法SaPID入門」の素案の作成に着手したのがこの頃です。
★2011.7.7 当事者の問題意識に基づくプロセス改善手法「SPINA3CH自律改善メソッド」リリース
当時私が参画していた情報処理推進機構ソフトウェアエンジニアリングセンター(IPA/SEC)プロセス改善研究チームにて、(命名前の)SaPIDのSTEP5にSPEAK-IPAから開発した「改善検討シート群」をプラグインし、開発・保守プロセスの改善に特化して進めやすくしたSPINA3CH(スピナッチキューブ)を開発し、リリースしました。
ツールセット一式、教育用資料、解説書籍などがすべて無償で公開されており、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で利用が許諾されています。
そして、IPA/SECによりこの内容を実践できる要員を育成し、組織による実証実験を国内展開するプロセス改善推進者育成プログラムをワークショップ形式によるトレーニングと実証実験公募にて展開しました。
・プロセス改善活動についての新たな手法とその適用のためのツール類を公開(2011.7.7)
https://www.ipa.go.jp/sec/softwareengineering/reports/20110707.html
・概説(英語)
https://www.ipa.go.jp/english/sec/reports/20120321.html(2012.3.21)
★2000年頃~2011年頃 SaPID命名前の活動
SaPIDは当初QMSやCMMIなどのプロセスモデルベースの改善が実務者にとって受身になり、形式化・形骸化してしまうのを打開するための手法として、2000年頃から段階的に試行錯誤しながら内容を構築・更新し、自律運営を促進するアプローチ手法として2009~2011年の社内生産性向上施策「SLIM活動」にて最終的に体系化しました。